高等学校共通教科「情報」 新科目の内容と授業アイデア

新科目の概要
 【新高等学校学習指導要領と新科目の概要】

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2.共通教科「情報」について(続き)
(表6)「情報A」の「内容」の行方
(1) 情報を活用するための工夫と情報機器
問題解決の工夫
  ⇒社会と情報(4),情報の科学(2)(3)
情報伝達の工夫
  ⇒社会と情報(1)
(2) 情報の収集・発信と情報機器の活用
情報の検索と収集
  ⇒中学校「技術・家庭」
情報の発信と共有に適した情報の表し方
  ⇒中学校「技術・家庭」
情報の収集・発信における問題点
  ⇒社会と情報(2)(3)
(3) 情報の統合的な処理とコンピュータの活用
コンピュータによる情報の統合
  ⇒社会と情報(1)
情報の統合的な処理
  ⇒社会と情報(1)
(4) 情報機器の発達と生活の変化
情報機器の発達とその仕組み
  ⇒社会と情報(2)
情報化の進展が生活に及ぼす影響
  ⇒社会と情報(3),情報の科学(4)
情報社会への参加と情報技術の活用
  ⇒社会と情報(3),情報の科学(4)
(4)「情報A」について
 現行の学習指導要領では、情報教育の目標の3観点のそれぞれを重視した科目として、普通教科「情報」に「情報A」、「情報B」、「情報C」の3科目が設置されているが、実際の履修状況では、70%以上の高校が「情報A」を履修させているという実態がある。(生田茂 2008 「教科『情報』における必履修科目の履修割合の変遷」(『筑波大学学校教育論集』第30巻))
 「情報A」は、3観点のうち「情報活用の実践力」を重視した科目だが、文部科学省による「高等学校学習指導要領解説 情報編」には、「今回の改訂では,共通教科情報科の改訂の趣旨及びこの間の義務教育段階における情報教育の充実や成果を踏まえ,義務教育段階において情報手段の活用経験が浅い生徒の履修を想定して設置した『情報A』については発展的に解消」すると記載されている。
 「情報A」の各項目は、表6のように一部が中学校「技術・家庭」の技術分野に移ったものの、大部分は新科目に含まれている。このことからも、「社会の情報化の進展に主体的に対応できる能力と態度の育成」という共通教科「情報」の最終目標に向けて、情報教育の3観点をバランスよく学習させる必要があることが分かる。

引用・参考文献はこちらをご覧ください。


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