高等学校共通教科「情報」 新科目の内容と授業アイデア



 授業展開例 3
 このマークは、新学習指導要領で新たに追加・変更された内容に対応した部分を表しています。説明文にマウスカーソルを乗せると、対応する内容等が表示されます。

班対抗ディベート大会

ディベートによる論理構築の方法を学ぼう

 この授業のねらい

設定されたテーマに対して、大量の情報から自分たちの主張の裏付けとなる情報を選択して収集し、自分たちの立場に合った主張を論理的に組み立て、聞き手を納得させる技術を身に付けさせる。

 授業の流れ

ステップ1  ディベートって何だろう 説明プリント
説明プリント(PDFファイル)

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 ディベートとは何か、何が目的で、どのような方法で行うのかを説明する。勝敗の決め手は、説明の内容が正しいかどうかではなく、論理的に説明できたかどうかによって決まることを強調しておく。自分の班の立場が自分の意見と異なるものになる場合もあるが、しっかり準備する動機付けを行う。

ステップ2
ブレーンストーミングで班の意見を集約する
新学習指導要領対応
話し合う生徒の様子 情報の収集はインターネットに限らず、図書館や新聞、場合によっては先生に質問するなど、様々な方法があることに気付かせる。一人ひとりが多くの情報を収集することで、ブレーンストーミングが活発になり、班の意見集約がより充実する。「社会と情報」
(4) 望ましい情報社会の構築
 ウ 情報社会における問題の解決
「情報機器や情報通信ネットワークなどを適切に活用して問題を解決する方法を習得させる。」に対応
ここがポイント
班のメンバーの共通理解を深めるために、話合いの時間を有効に使わせる。お互いに多くの意見を出し合えば、どんな資料を作成したらよいかが見えてくる。

ステップ3  ディベート準備に情報機器を活用する
 立論用の資料作成には、プレゼンテーションソフトウェアが効果的であることを理解させる。いかに論理的で分かりやすい立論を行うかが、ディベートでは重要であり、情報機器を活用する場面も多い。また、ここでは自分たちの立論に対する質問や、相手の立論の内容を想定して、反(ばく)や相手への質問を用意しておくことも必要である。
生徒が作成したスライドの例(jpgファイル)
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スライドの例1 スライドの例2

ステップ4 ディベート大会を実施する 新学習指導要領対応
 班対抗ディベート大会を実施する。ディベートの流れは、下の表のとおり。
肯定派立論5分 否定派立論5分
検討時間3分
肯定派質問3分 否定派質問3分
検討時間3分
肯定派反(ばく)2分 否定派反(ばく)2分
 自分たちの立論は、しっかり時間を取って準備しておくことができるが、相手への質問や相手からの質問に対する反(ばく)は、その場で考えて実行しなければならない。相手の意見や質問をよく聞き、的確な質問、反(ばく)が行えるように指導する。「社会と情報」
(4) 望ましい情報社会の構築
 ウ 情報社会における問題の解決
「情報機器や情報通信ネットワークなどを適切に活用して問題を解決する方法を習得させる。」
 内容の取扱い
「生徒が主体的に考え,討議し,発表し合うなどの活動を取り入れること。」に対応
記録用ワークシートディベート記録用紙(PDFファイル)
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ここがポイント
直前の休み時間のうちにディベート大会用のセッティングを済ませ、雰囲気作りをしておく。ディベートの注意事項を確認したら、司会役の生徒にディベート大会を運営させる。
ディベートの様子1 判定用ワークシート1 判定用ワークシート2
ジャッジ用紙(PDFファイル)
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 この授業の成果

話合いを進めるために、班員同士が積極的にコミュニケーションを取る必要があることに気付かせ、班員同士で協力する姿勢を養うことができた。
聞き手に分かりやすく説明するためには、どんな資料を提示し、どんな説明をすればよいかを考えさせることができた。

生徒の反応
  • ディベートの様子2協力することや、限られた時間で課題を終わらせることの難しさを実感した。
  • 効率よく物事を片付ける方法を考えることができた。
  • 見やすいスライドを作ろうと努力したら、説明もうまくできるようになった気がした。
  • 違った角度から物事をとらえる力を身に付けられたと思う。
  • 一人では何もできないが、チームワークの強さを学んだ。
  • 短い時間の中で相手を説得させるためには、一人の力ではなくチームワークが大切である。
  • 自分の思いを読んでいるだけではなく、言葉として伝える力が付いた。
  • 事前にしっかり調べておく必要性を学んだ。
  • 自分で調べた内容をきちんと理解し、自分の言葉で主張する力が付いた。ディベートの様子3
  • 自分だけの考えだけでなく、他者からの意見も取り入れて、自分の意見として最終的にまとめる力が付いた。
  • 人の意見を素直に受け入れ、納得する力が付いた。相手の意見をすべて否定するのではなく、受け入れて共感することはとても大切なことだと気付けた。
  • 大切なのはきちんと自分の意見を持つことだと思った。

 科目・単元

 新学習指導要領
 社会と情報
現行学習指導要領
 情報A 
(4)望ましい情報社会の構築
 ウ 情報社会における問題の解決
(1) 情報を活用するための工夫と情報機器
 ア 問題解決の工夫

対応表はこちら 

 指導計画(概略)

○学習の流れ(1コマ45分2コマ連続授業×3回)
1,2 問題解決の方法としてディベートを理解し、テーマ、立場に沿った情報の収集・組み立てを行う。
3,4 情報機器を活用して、ディベートに向けた資料の作成や、相手側への質問と自分たちへの質問に対する反(ばく)を準備する。
5,6 ディベートを通じ、自分たちの主張を認めてもらうためには、論理的な説明が必要であることを学ぶ。(本時)
本時の計画 指導計画はこちら
  学習活動 指導内容 指導上の留意点

・ディベートを行うための注意事項を確認する。
注意事項プリント
注意事項プリント(PDFファイル)
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・ディベートの注意事項を説明する。
・ジャッジする側の注意事項を説明する。
・相手を打ち負かすことではなく、ジャッジを納得させることが目的であることを理解させる。
・ジャッジは、より納得できた側に得点を入れ、公平に判定を下させる。

・第1回戦
A班v.s.B班
C、D班はジャッジ

・第2回戦
C班v.s.D班
A、B班はジャッジ
・ジャッジの中から司会を選出させる。
・司会に、ディベートの流れに沿って進行させる。
・勝敗の判定が同数にならないようにするため、司会をジャッジから選び、ジャッジが奇数になるように調整する。
・機器の操作に戸惑う生徒がいた場合のフォロー態勢を整えておく。
・ディベートの進行を生徒が自主的に行えるよう、極力指示は出さない。


・最終意見を紙で提出する。
・本時の反省及び 単元の振り返りを行う。
・班の最終意見をまとめさせる。
・本時の反省を記録させる。
・単元を振り返らせる。
・立論、質問、反(ばく)の各場面を振り返らせる。
・単元を振り返り、身に付いた力を考えさせる。 

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