神奈川県立総合教育センター
赤・青(シアン)メガネで立体視をすることができます。赤・青の色を用いて立体視をする画像を、アナグリフといいます。この教材を用いると、物体を透過した、または散乱された光が物体の色となることの実例として示すことができます。
1 写真を用いたアナグリフによる立体視
次の写真が、アナグリフの一例です。赤・青(シアン)メガネで写真を見てください。手前に植え込みが、奥に天文台があり、奥行きを感じます。
○ 立体視の原理
・赤いフィルターは、赤い光を通過し、青い光を通過しにくくします。赤いフィルタで写真を見ると、赤は見え、青は見えにくくなります。
・左目で赤いフィルタを通した光と、右目で青い(シアン)フィルタを通した光を見ると、左右別々の光を見ます。
・左目・右目別々の像を脳は合成し、立体感を感じます。
○ アナグリフで用いる写真の撮影方法
1.奥行きのある風景を、選びます。
2.カメラで、左目(右目)用の写真を撮り、カメラを構えたまま、右(左)に水平移動し、右目(左目)用の写真を撮影します。移動する歩幅は、対象物が近いときは小さく、遠いときには大きくすると立体視しやすい写真になります。
3.撮影した写真を、アナグリフ作成ソフトを用いて、3D写真を作成します。
○ 授業での活用
(物理)物体の色というのは、その物体を透過した、または反射した色(光)であり、その物体が吸収しなかった色(光)です。
(生物)左右別々の像を見ることで、人は奥行きを感じていることの実例とすることができます。
○ 使用したソフト アナグリフ作成ソフト「Anaglyph Maker」
2 CG画像を用いたアナグリフによる立体視
地形風景CGを利用して、地形を立体的にイメージすることもできます。
大きいサイズの画像はこちら(428KB)です。
○ 作成方法
1.国土地理院から、「基盤地図情報(数値標高モデル) 10mメッシュ」を入手します。
2.地形風景CG作成ソフト「KASHMIR 3D」を用いて、地形風景のCGを作成します。
a.地形の特徴が分かりやすい視点を探し、この点を撮影点として、左目用と右目用のCGを作成します。
b.右目(左目)用のCGは、左目(右目)用のCGを作成した撮影点から右(左)に水平移動した撮影点で作成します。このとき、撮影点の標高に対して、水平移動した距離が大きいと、立体視しづらくなります。
3.アナグリフ作成ソフトで3D画像を作成します。
○ 授業での活用
(地学)地形を立体的なイメージとして捉えることができます。
○ 使用したソフト
・地形風景CG作成ソフト「KASHMIR 3D」
・アナグリフ作成ソフト「Anaglyph Maker」
○ 注意事項
青のセロハンフィルムは対象が暗く見えるので、シアンのフィルムを使う方が見やすくなります。
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